2014年9月6日土曜日

デンマークの学生が見た東京の自転車環境

Byron Kidd さんのブログに面白い記事が載っていました。
コペンハーゲン大学から来日した学生たちを連れて
自転車で東京の自転車環境を見て回ったそうです。

デンマーク人と東京——まるで
釈迦に説法みたいな構図ですが、
海外の学生たちは東京の現実を見て、走って、
どう感じたのでしょうか。



Byron Kidd(2014年9月2日)
Cycling Infrastructure Tours in Tokyo


歩道を歩行者に混じって走ってみた学生は、
"I feel like a criminal, you can't cycle on the sidewalk in Denmark".
「犯罪者になった気分だ。デンマークでは自転車で歩道を走れないから」。
おお、そこまで意識が違うのか。
となると、例えばデンマークの自転車インフラを
そのままコピーして導入したとしても、日本人がそれを
デンマーク人のように使うとは限らないわけですね。



様々な街を走り比べて参加者たちが気付いたのは、
... older parts of the city are much more walkable and cycleable than newly developed areas, and that backstreets offer a much better cycling experience not only in terms of traffic, but that they offer a lot more surprises and interesting experiences ...

古い市街の方が新しく開発された地区よりずっと歩きやすく、自転車でも走りやすかった。裏道が〔大通りより〕良い走行環境だという事も分かったが、それは単に交通の面からだけではなかった。裏道には多くの驚きがあり、興味深い体験がたくさんできるのだ。
ようこそ、ブラタモリの世界へ。




学生たちを案内した Byron Kidd さん自身は、
I imagined a group of young university students who cycle every day would be as confident as me cycling on the roads, but the opposite was true. I learned that I've become accustomed to Tokyo's roads to the point where what I consider to be safe is actually very far from it. Sure, compared to cities in the US and Australia for example cycling the roads of Tokyo is a lot safer but compared to the Netherlands and Denmark Tokyo's roads are really not safe at all.

〔デンマークで〕毎日自転車に乗っている若い大学生たちは、私と同じように自信を持って車道を走るだろうと想像していたが、実際にはその反対だった。私は、自分が東京の車道に適応しすぎて、実際にはちっとも安全ではないものを安全だと思い込んでいた事に気付いた。もちろん、アメリカやオーストラリアなどの都市に比べれば、東京の車道は遥かに安全な自転車走行環境だが、オランダやデンマークに比べれば、東京の車道は安全どころではないのだ。
これもちょっと驚き。薄々そうかなとは思っていましたが、
車両の運転者としての自覚が有るから
堂々と車道(の自転車レーン)を走っているのだ
という見方とは食い違う飯能反応です。
(また舞台探訪に行こうかな。)


過去の関連記事
前回、飯能には放送開始直前に行ったんでした。
どこが出るかなと想像しながら見て回るのも楽しかったです。
って、関連記事が誤変換ワードでしか本文と繋がってない(笑)



2014年9月6日追記

裏道の話が出ましたが、東京の古い住宅街の道路って、
車に対する天然要塞みたいな性格が有りますよね。
昔の畦道とか用水路をそのまま道路にしたからか、
狭くて、複雑に入り組んでて、一方通行地獄で……。

でも、そのおかげで車がそんなに入ってこないので、
歩行者と自転車にとっては楽園のような環境です。

鉄道の路線網が発達していて車に乗らない人が多いので、
通り抜け交通どころか地区内を発着する車も少ない。
最近は宅配便もトラックではなく荷車付き自転車を使う例が増えてきたので、
住宅街の中を通る車はさらに減っています。

こういうやつね

過去の関連記事
再帰反射テープの取り付け高さ


そんな東京の住宅街の道路に、最近は自転車ナビマークを描いたり、
ゾーン30の標識を立てたりする例が増えてますね。
余計なお世話だし、お金の無駄遣いです。

江戸川区西葛西の自転車ナビマーク
車はあまり通らず、現状でも既にとびきり広い「自転車道路」
(蘭 fietsstraat, 英 bike boulevard)として機能しているのに、
わざわざ端っこにナビマークを描いている。これは余計なお世話。


東京都杉並区のゾーン30規制
そもそも抜け道に使われるような道路ではないし、
ドライバーも自重して 15 km/h くらいしか出していない。
私個人の感覚でもこの道路では 15 km/h が妥当で、
30 km/h という規制速度は高すぎに思える。


外国人の方が東京の道路の良さをありのままに認識できてるって事ですね。
}追記ここまで