2014年4月30日水曜日

荒川の狼少年

冬の間工事で通行止めだった荒川放水路・右岸の河川敷に
速度抑制ハンプができていました。場所は足立区小台。
扇大橋と西新井橋の間の区間です。

「徐行」+ イメージハンプ + 物理ハンプ



堤防の階段から河川敷に行き来する動線を挟んで
前後にハンプ群が配置されています。

ハンプ通過時はチェーンが結構暴れます。
速度を落としてもバイクの振動が弱まる訳ではなく、
単にガタガタが続く時間が延びるだけなのが悩ましいところです。

河川敷はまだ整備中のようです。今のところ、
この箇所で横断する歩行者は見掛けません。

堤防の反対側はすぐ足元まで隅田川が迫っていて、
その僅かな幅の土地に事業所が並んでいます。
それ以外にはバス停がポツンと立っているだけですが、
わざわざバスで来る人がそんなにいるかなぁ……。
振り払いがたいトマソン臭を感じます。


ハンプを通過するサイクリストを何人か眺めてみましたが、
そのままのスピードで通過する人、律儀に減速する人、
元から遅くてあまり関係無い人など様々ですね。

ただ、実際には歩行者の横断が滅多に無いのに、
このように徐行の指示を乱発していると、
狼少年の寓話のように利用者から無視されるように
なるかもしれません。

それともう一つ問題なのは、イメージハンプのペイントが、
車向けのそれより、かなり密にびっしりと描いてある点です。
もし万が一、これが本物のコンクリートブロックだと誤認されて
転倒事故などが起こったら、随分と不幸な話です。

放水路を管理している国交省・荒川下流河川事務所は基本的に、
利用者同士で事故やトラブルが起こっても責任を取らない
という姿勢(*)なのでこういう事ができるんだと思いますが、
道路交通システムに於いて持続的な安全性を実現する上では、
管理者が責任を問われない状況は望ましくありません。

事故を防ぐ設計上のノウハウを積極的に学んだり、
既存のインフラの問題点を速やかに解消しよう
という動機が生じないからです。

*
以前、足立区日ノ出町の区間で同事務所が
自転車通行帯を試験的に設置していた事が有りました。

河川敷道路の幅員7.5mの内、自転車に
割り当てられたのは堤防側の僅か2.0mで、
サイクリストからは狭すぎると不安の声が上がっており、
実際に自転車同士の正面衝突事故も発生しました。

しかし同事務所は、自らが設置した通行帯が
事故の一因として疑われていたにも関わらず、
自転車利用者に一方的に責任を被せ、
事務所としての過失責任を否定しました。

読売新聞(2012年6月26日)や
毎日新聞(2012年9月15日)に
関連記事が載っています。