2013年2月4日月曜日

図書館の企画展示

最近立ち寄った図書館で見掛けた企画展示の紹介です。




荒川区立日暮里図書館

「本の闇鍋」

以前にも紹介した企画です。紀伊國屋書店の企画に倣ったもので、
日暮里図書館では本を封筒に入れて中身が見えないようにし、
冒頭の一、二文のみを書いたラベルを封筒に貼って展示台に並べていました。

小説の冒頭で作家が見せる技の競演を楽しむ事もできますし、
先入観無しに、純粋に文の雰囲気だけで気になる本を手にとって、
新たな作家、分野との出会いに繋がるのも良いです。

私はまんまと計略に掛かって一冊借りました。


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中野区立中央図書館

「閉架のお宝」

普段は人目に触れない閉架書庫に眠っている本の中から、
珍しいもの、貴重なものを選び出して、開架スペースに並べるという企画。

新しく入った本のコーナーの横に台車を一台据えて作った
小さな展示コーナーでしたが、

「ええっ!? こんな本も持ってたの?」
「世の中にはこんな本が存在していたのか!」

という驚きが有ってとても良かったです。

23区中でも蔵書規模の大きい図書館だけに、
まさしく「お宝」の名に相応しい本がズラリ。

ここでも計略に掛かって一冊借りました。


ちなみに、展示台にはこういう小冊子も置いてありました。
冊子をパラパラ捲っている内に面白そうな本が目に留まり、
目の前の棚に視線を移して実物を発見する。
これが不思議と快感で、つい手に取ってしまいます。

企画展示とその目録冊子の合わせ技ですね。
私が知る限りでは、荒川区立町屋図書館がこれに長けています。


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渋谷区立中央図書館

「伊勢神宮の式年遷宮」(企画名はうろ覚え)

今年、伊勢神宮の式年遷宮が行われるのに合わせて
神道関係の資料を集めて展示していました。

この図書館は明治神宮に最も近い区立図書館の一つで、
(他に代々木図書館と富ヶ谷図書館が有る。)
JR山手線を挟んだ反対側に神宮の森が広がっている他、
図書館敷地の直ぐ隣には東郷神社も有ります。

また、中央図書館からは少し離れますが、同じ渋谷区内には
神道と関係の深い國學院大學も有りますね。

こういう土地柄が良く出た企画も目を引くものが有ります。


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杉並区立中央図書館

「本の福袋」

これは一つのテーマに沿って図書館員が選んだ本三冊が
紙袋の中に入っていて、中身は開けてのお楽しみという企画です。

新年早々の企画という事も有り、デザインはお正月風に
歌留多のイメージで統一されており、例えば

(そ) 想像の世界

(じ) 児童書の「初恋」

(め) めがね

(ぼ) ボタニカルライフ

などの文字が書かれた札が袋に貼り付けられていました。

展示台の隣には同じ趣向で中高生向けの福袋も
別デザインで用意されており、こちらも中々興味を引く
テーマが設定されていました。


ちなみに、紙袋は図書館員が商店街での買い物で貰ったであろう、
靴や化粧品などの紙袋が再利用されていて、
微妙に生活感が見えるのも、フィールドワーク的な面白さが有ります。